ばあちゃんは85歳の独り暮らし。

母が家を出たのはずうっと昔。

私は・・・小さい頃から数えるくらいしか行ったことがない。

遠くて遠い家。


だけど、帰ると何故か懐かしいのです。
庭のもみじ。

夕暮れ間近。
セイタカアワダチソウとばあちゃんち。
空き地や荒地の多い境港では至る所で繁殖していました。これはこれでなかなかの風情。

ばあちゃんちは昔境港の駅前にあった古い家をそのまま移築したものなのだとか。昔の家って言うのは大工の職人仕事で、移築に耐えうるものだったんですね。
庭の隅に生えてたキノコ。

ばあちゃんは何故か「キノコ」と言わず「茸(タケ)」と言いいます。
あまりに美味そうなので母と「喰おうか喰おうか」と言っていましたが、「茸は知らない者が取って喰うでねえ」と諌められ断念。

炙って喰ったら美味そうなんだけどなぁ(笑)。
ばあちゃんちには物置がたくさんある。

私はきっと何かしらお宝が埋まっているに違いないと睨んでいるのですが、じいちゃんの親父さんが正直者で、戦時中、高価なものは献上せよとの御触れが出た際に隠さず全て納めてしまったらしく、大したものはないのだとか。

因みにばあちゃんは物を捨てられない人で、私は冷蔵庫の中に眠っていた二十年物のグリンティー(粉)を発掘したことがあります。因みの因みにばあちゃんは一人暮らしなのに家には冷蔵庫が3つ、炊飯器も出してあるだけで3つ、電気ポットに至っては6〜7個あります。
庭の柿の木。

スズメが食べるに任せてます。
いつからこんな風にぶらさがっているんでしょうか。

電球の取り付け口。

外の車小屋にて。
家の中の照明。

ばあちゃんちは灯りをつけてもやや暗い。

昔の日本の家っていうのは、みんなほの暗いものだったんでしょうか。
箪笥の取っ手。

小さい頃、この箪笥の取っ手を全部上向きにひっくり返して遊んでました。ささやかな悪戯です。
これもいつの物だか。どこの写真だかもよくわかりません。きっとこの風景も今では大分様変わりしていることでしょう。

ばあちゃんちの中は私が小さい頃からほとんど変わってないような気がします・・・。
ばあちゃんちの玄関前から。

目の前に真っ直ぐ伸びた道を歩くとすぐ海岸に辿り着きます。

横たわる水は境水道、向こうに見えるのは島根半島の山です。