境港。

海と山と鳶の、さびれた漁港。
一、妖怪道
昔は漁港として栄えていた境港も、近年は過疎化や高齢化が進むばかり。

そんな町を何とか活気付けようと93年頃から地元出身の漫画家・水木しげる氏の作品(主に『ゲゲゲの鬼太郎』)を掲げて観光地化に力を入れています。
境港の駅前から伸びる通りには約800mに及んで様々な妖怪のブロンズ像が並んでいます。

だから何?って感じなのですが、それだけです(笑)。通りには土産屋さんもちらほらあって、あんまり売れそうにない鬼太郎グッズを売っています。
それでも土日には、この水木しげるロード目当ての観光客もちらほらと見られます。

因みにウチのばあちゃん家はこの水木しげるロードの一本裏の道にあります。
水木しげるロードの途中に流れている大正川。

海が近いのでボラが泳いでます。川の縁に生えている藻を一生懸命食べていました。でも、河口近くにいるボラは臭くて食べられないらしいです。
水木しげるロード。境港の商店街でもある。

閑散としてますね。。。
水木しげるロードにある妖怪神社。

妖怪も「神」っていうことなんでしょうか。しかしあまりご利益なさそうです(笑)。
妖怪神社の隣にある土産屋さん「むじゃら」。
店内には展示品もたくさんあります。
二階には自由に入れるギャラリーも。
水木しげる氏が書いた「妖怪道五十三次」。もちろん「東海道五十三次」をもじったもの。遊び心が伺えて一枚一枚よく見るとなかなか楽しいです。
水木しげる記念館。氏に関連する資料や妖怪に関する品々などを展示しています。

水木しげる氏は戦時中に南洋で九死に一生を得る体験をしているのだとか。
因みにウチのじいちゃんも戦争で南洋に行っていたらしいのでなかなか他人事とは思えないものがあります。


下の写真は、“のんのんばあ“と子供の頃の水木氏。小さい頃女中の“のんのんばあ”から聞かされた妖怪の話が、氏に深い影響を与えたそうです。

境港にはそういうお話が生まれるだけの自然があったということですね。
実はウチのばあちゃん、狐に化かされたことがあるんだそうです。
ある日、小さい頃のばあちゃんら三人の人間が連れ立って田舎道をとぼとぼ歩いていると、前方の村に煙と大きな火柱が見えてきて、「あれまぁ、どこぞの家が家事だろうか・・・」と話しながら村に近づいて行くと火事の様子などどこにも見当たらない。変だなぁと畑の方を見ると自転車の反射板くらいの小さな赤い火のようなものが畦道をちょろちょろと動いて行くのが見え・・・次の瞬間、ハッとしたのだとか。実は、その時ご馳走を持っていたので、それを騙し取ろうとした狐が人間を慌てさせる為に火を見せたのだとか。結局人がご馳走を手放さなかったので仕方なしにそのまま逃げて行ったのだそうな。

本当かどうか知らんけど(笑)。
ニ、秋景色
境水道に停泊する船と島根半島の山。

セイタカアワダチソウを前景に。
潮風に揺れるすすき。
海沿いの道路にて。

色鮮やかな唐辛子たち。
三、墓参り
世界に先駆け本邦初公開、
ばあちゃんとオカンの後姿(笑)。

元気なばあちゃんも寄る年波には敵わず、最近ではシルバーカーを押して歩いてます。
ばあちゃんが「車で行く」と言ったら「シルバーカーを押して歩く」ことだったりします。
お墓参りに使うお水はポンプ式の井戸から汲み上げます。
「MADE IN JAPAN」の文字が時代感を醸し出しています。
四、夜の船着場
満月前後は漁が出来ないのだとか。

イカ釣り舟も港に停泊したままでした。
対岸の灯りは島根半島の灯り。
漁港として栄えていた頃は、船着場の近くには女郎館が繁盛していたのだとか。

その名残なのか、港近くには寂れたスナックが多いような気がしました。