故宮二

「脇道へ逸れて」




保和殿後方、乾清門の東側にある小宮殿群への入口。この門をくぐると中はまるで迷路。似たような宮殿がたくさん連なっています。







迷路のような壁には門がいくつも設けられていて、各門をくぐると王妃の住まいが現れます。宮殿の中は、かつての宝物を展示し公開しているところもあれば、調度品などを並べたままにして窓の外から覗けるだけのところもあるし、窓も塞いだまま完全立ち入り禁止のところもあります。右の写真は鳳凰の銅像。龍は皇帝を、鳳凰は皇后を象徴します。
このような宮殿が数え切れないくらいあって、たくさん写真を撮ったのですが・・どれがどの宮殿なのかさっぱり判りません。案内図を見ても自分がどう回ったのか検討もつかないくらいです;;







後宮の一角。こんな細い路地もたくさんあります。ここは今は行き止まりになっているようです。左の写真右側に写っている小さな部屋は現在は関係者の休憩所か当直室のように使われているようで、白いカーテンが引かれていました。ドアに「立ち入り禁止」の札が掛けられています(中央の写真)。私がこんな辺鄙な場所の写真を撮っていると、当直係か何かのおっさんが現れて私を睨んでこのドアの向こうに消えました。部屋の中にはベッドらしきものもあったように見えましたが、故宮の中に住んでいるんでしょうか?右の写真はこの建物の軒。広い故宮の片隅にあるほんの小さな建物だから一度も補修されていないのかも知れません。でもこんな所に歴史を肌で感じられる趣きがあるようにも思われます。







中央宮殿群よりやや西に位置する永寿宮。上段の写真に写った額から辛うじて名前が確認できました。ここでは皇帝御用達の文物を展示していました。管理人さんに「写真はダメっすよね?」と聞いてみたら「いいよ」と言ってくれたので展示品を撮りました。聞いてみるもんですね。
どれも実用物というより飾り物だったのかも知れません。しかし、写真ではよく判らないかも知れませんが、細工が非常に緻密で、まあ当然のことですが、並大抵の品でないことは一目瞭然でした。現在北京の故宮博物院に収蔵されている文物は実に90万件以上に及ぶそうです。更に、最重要文物は国民党が台湾に持ち帰ったため、今では台湾の故宮博物院にあります。これだけの工芸技術をもった専門職人を大量に抱えていた皇帝権力の絶大さがひしひしと伝わってきます。







宮殿名不明ですが、後宮のとある宮殿の中。参観はできず、窓の外からガラス越しに撮った写真です。灯りも無くとても暗いので、中を見るにも窓に顔をぴったりくっつけて見ないと、内側にこれだけの調度品が飾られていることも判りません。気づかずに通り過ごしてしまう人も多そうです。







後宮の宮殿のひとつ、「養心殿」。後でガイドブック見て気づいたんですが、西太后が垂廉政治を行ったのがこの養心殿だそうです。気づいていればもっと写真を撮っていたんですが・・。既に歩き疲れていたので、「ここはやけに立派だなあ・・」などと思いつつテキトーに写真を数枚撮っただけで過ぎ去りました。上段左は養心殿の入口「養心門」、上段右は養心門に掲げられた額。下段の二枚は養心殿の中です(多分)。何分、どこをどれだけ写真に撮ったのかさっぱり覚えちゃいないもので・・。

後宮の迷宮っぷりは次のページでご紹介。








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