故宮三

「ホントの見どころ」






 
後宮と後宮の間を隔てる小道。中軸線コースとは違って人影もまばら。同じような道に見えますが、どれも違う場所の写真です。このような道にたくさんの門があって、門をくぐって宮殿に入るわけですが、宮殿の中のいくつかの建物を過ごしてまた別の門から宮殿を出ると、再び同じような道に出るわけです。自分がどこにいるのかさっぱり判らなくなります。散々歩き回った後、直線コースに戻り、さて帰ろうかと足を向けた方向が出口ではなく入口の方だったりしたほどです(単なる方向音痴?/笑)。







色んな門。この壁と門が織り成す空間は、歩く人間にとても不思議な感覚を与えます。壁で仕切られていて向こう側がまったく伺い知れない閉鎖的な道に、門が開けられた所だけ次の空間が広がっている・・・狭い道から突然やや開けた空間に、やや開けた空間から再び突然閉鎖的な道に、或いは閉鎖的な道から別の更に閉鎖的な道へ・・・。そんな連続した閉鎖的な空間は逆に、紫禁城の壮大さをつくづく実感させるものでもあります。
下段中央の写真の赤い棒は門を閉めるために使うものかと思われます。当時のものか復元したものかは判りません。








門の向こう色々。何だか遠近感覚を弄ばれているような気にすらなります。







上段は門に掛けられた額。漢字の右側に書かれているのは満州文字。清王朝は漢民族ではなく女真族という少数民族です。辮髪(べんぱつ)は彼ら独特の習慣としてよく知られていますね。とても奇異な髪型に思えますが、日本人も人のこと言えなさそうです。ちょんまげといい勝負でしょうか。
下段左は門の扉部分。右は壁に施された細工。







仲良く寄り添って後宮を見学するおばあちゃん(おばちゃん?)姉妹(?)。中国では親族同士がとても仲が良いんです。北京に住んでいるのか、或いはどこか遠い地方から大金を叩いて北京観光に訪れたのか。きっとこの日は老後ずっと語られる想い出の日になるんでしょう。








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